2010年6月21日月曜日

デザインイノベーション論:佐藤雅彦さん

かなり遅くなりましたが、デザインイノベーション論の佐藤雅彦さんの回をレポートしたいと思います。
《まえおき》
・デザインは手法や論理から導くものではない。それならデザイナーはいらない。
・design thinkingが必要なのは数式で解決できないから。
・考え方や社会に対してのアプローチは?
 手法=1/3、その他はアウトプットや人間性でアプローチ。

《佐藤雅彦さんについて》
・29歳でデザインについて目覚める。
・好きなものコレクションがあった。
  →自分の好きなものが分かっている、という強み。
   どうやら枠のついたデザインが好きらしい。
・ルールの発見
  →全ての要素に枠を入れる。(1つの方法論)
  →ルールの適用:オリジナリティがある。

《電通のクリエイティブ局へ》
・31歳で移動
・電通:自分でクライアントをとってこないと仕事がない。(2年間仕事がなかった)
・その間、世界中のコマーシャルを見た。(ルールを発見)
・このアプローチの理由
  →自分にセンスがないので世の中からルールを見つけ出すことに。
・ルール
  →製品名を連呼
   物語があって、本物の形があることにユーザーは共感する。

《コイケヤの仕事》
・時間もない、お金もない、仕事もない…こんな状況でもチャンスをつかむ。
・2年間の間に準備していた力を発揮。
・チャンスがきた時に準備ができているかどうかが重要。
(準備:気に入った作品の何がいいのか、ルールを発見すること)
(物語が重要→ex)バザールでござーる:キャラ設定、物語を感じると共感する)
・ユーザーのゴールを常に考える。→ゴールダイレクトデザイン(手法):ペルソナに似ている

《モルツの仕事》
・作詞/作曲も佐藤さん
・場所も近所っぽい感じ:ドキュメントシンクロ
・おもしろポイント
 →①仕事をする範囲が関係ない
  (作詞/作曲/振り付け)
  ②絵コンテには映像の動きだけではなく、音なども含まれている。
・ルールが大事(出発点)→ディティールの完成度が重要。
・ルールとトーン(ディティールのようなもの)
 →トーン:出来上がりの人間の感じる細かいもの
・シズル感:
もともとは広告業界のことばとして、広告クリエーターたちが使い始めた。テレビCMや広告写真に出てくる食品 に生き生きとした実感があり、それを見るとすぐにでも食べたり飲んだりしたい気持ちにさせる状態であることを指している。本来の「シズル (sizzel)」という英語は肉がジュージューと焼けて肉汁がしたたり落ちているような状態を表し、それから発して見る人の食欲をそそるような状態の表 現として使われている。このシズル感を表すために、広告写真では温かい料理からは湯気を出し、アイスクリームなどの冷たいものからは白い冷気を漂わせ、 ビールジョッキの側面が水滴でぐっしょりと濡れるといった状態を、さまざまな工夫を凝らして再現している。最近では食品のみならず、そうしたリアルでビ ビットな状態について使われることが多く、「シズル感のある女性」「シズル感あふれるデジカメ」など、相当に範囲を広げて使われるようになってきた。ある 論者は「シズル感」を「よだれジュルジュル感」と表現している


自分のために調べたら長くなったので色を薄くしました。
重要なのは、ある 論者は「シズル感」を「よだれジュルジュル感」と表現しているというところだとおもいます。
zibaの平田さんもよくシズル感、という言葉を使っていて、なるほどなあ、という感じ。

《考えの違い》
・佐藤さん:トーンを成立させるディティールがあって完成する。
  ↑
  ↓(対立)
・仲畑貴志:骨のあるキャッチコピーがでんとあればOK(ニュアンス違うけどこんな感じ)

《その後》
・10年デザインをやらずに電通をやめる。
 →ヒットの作り方が見えたので違う方面へ(自分がルールを作る側へ回る)
・電通以降は他人とは違う手法でoutputを出す。
・アプローチ:これまでにない新しい手法を作っていこう。
  →どうした面白く見えるか、というトーンが入っている。

《先生のまとめ》
・デザインでユーザーがどんな体験を得られるのか。
・コンテンツとフォルムをどうつなげることが出来るのか
 →デザイン、人間のルール→これをフォルムに落とし込むこと。
・どんなものを作ったらいいか?
 →モノの調査をすることで見えてくる
  目標があってのプロセス、メソッド

《感想》
・自分のルーツを掘るのもルールの発見につながりそう。
・好きなもの図鑑をつくるのも面白そう。
・いろんな人に出会ったり、デザイン作品以外で影響を受けることも必要。

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